Intelの対応を待たずLinuxでXeSSをXMX動作に 有志がArc向けの道具を公開
有志の道具「xess-xmx-linux」が、Intel Arcを積むLinuxのProton上で、XeSSの超解像とフレーム生成をXMXの経路で動かせるようにしました。Arcの携帯型ゲームPCや単体GPUでLinuxを使う人は今から試せますが、ドライバーを置き換える実験的な道具で、NVIDIAとAMDのGPUは対象外です。

作者のベンチマークでは、Arc B390のCyberpunk 2077が47.7fpsから61.3fps(+28%)に上がり、3倍のフレーム生成を足すと117.0fpsになりました。今のProtonのXeSSはXMXを使わない汎用の経路で動き、フレーム生成も2倍までです。Intelが同じ経路をProtonに入れる変更は10月20日の記事で伝えましたが、Protonのリポジトリの変更は11月5日の時点でまだ取り込まれていません。この道具はそれを待たずに動かします。
伸びの多くは新しいコンパイラーの分
数字はゲームの組み込みベンチマークを1回ずつ測った物です。README によると、XMXそのものの効果は汎用の経路より約5%で、残りの大半はMesa 26.3の新しいコンパイラー「Jay」によります。Jayが既定で動くのはXe2とXe3です。画質の比較はまだ測られていません。
- Cyberpunk 2077: 47.7fps → 61.3fps(+28%) → フレーム生成3倍で117.0fps
- Forza Horizon 6: 43fps → 46fps(+7%) → フレーム生成3倍で98fps
動かせる環境
- GPU: XMXのあるIntelのGPU。作者はArc B390(Xe3)で作り、利用者がArc B580(Xe2)とArc A310(Xe-HPG)で試しました。Lunar LakeとArrow Lake-Hは未検証で、Meteor LakeにはXMXがありません
- OS: SteamOS、Arch、openSUSE Tumbleweed、Void Linux、Fedora 43、Ubuntu 25.10で読み込みを確認済みです。Debian 13とUbuntu 24.04はドライバーを手元で作り直す必要があります
- Steam: ネイティブ版だけで、Flatpak版は対象外です
- Proton: vkd3d-protonがProton 11かGE-Proton 11相当のもの
- ゲーム: DX12のレンダラーでXeSSを選びます。フレーム生成には、Cyberpunk 2077で起動オプションの XESS=latest、Forza Horizon 6で FSR=xess FSR_FG=inject が要ります
入れ方と入れた後の動き
配布の圧縮ファイルを展開して install.sh を1回動かし、再起動かログインのやり直しをします。install.sh が取得するのはコンパイラー(約95MB)、IntelのXeSS SDK(77MB)、AMDのFidelityFX(87MB)です。以後Steamから起動するゲームは修正版のドライバーを使い、初回だけ1〜2分のコンパイルがかかります。元に戻す uninstall.sh と、ゲームごとに入れる enable.sh もあります。
注意点も多い道具です。既定のドライバーはMesa 26.3.0-rc3の修正版で、リリース候補の段階です。設定の一部はすべてのD3D12ゲームに効きます。vkd3d-protonの更新で動かなくなることがあり、SteamOSの更新後は作り直しの手順が要る場合があります。起動オプションでフレーム生成を5〜8倍にもできますが、Intelが対応するのは4倍までで、5倍以上は実験的な機能です。7倍と8倍は遅延が大きく増えます。オンラインゲームやチート対策との相性は README に書かれていません。
配布の場所
README が案内する配布はGitHubのリリースのページだけで、最新の版は11月4日12時13分(日本時間)の「20261104」です。作者の名前はGitHubのHHHHanasak1だけが出ています。ライセンスはMITで、Intelの公式の道具ではありません。
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