VR3000 for Gaming 評価まとめ 累計16万台超の有線ゲーミングイヤホン
final の有線イヤホン「VR3000 for Gaming」は 2020 年 11 月の発売で、メーカーの発表では累計出荷 16 万台を超えています。VGP の金賞を 2 度受け、音の方向の分かりやすさと軽い付け心地は、第三者の検証でも評価されています。マイクの弱さなど気になる点と、同じ価格のリケーブル版などとの選び分けもまとめました。

厳選した理由(実績)
- 販売実績メーカーの発表では、累計出荷は 16 万台を超えています(2026 年 3 月 19 日の発表)。(final)
- 発売からの年数日本では 2020 年 11 月 27 日に発売され、約 6 年になります。2025 年 8 月 29 日には、ケーブルを付け外しできる版とコンデンサーマイク付きの版が加わり、系列は今も続いています(final の発表)。(GAME Watch)
- 受賞オーディオ・ビジュアルの賞「VGP」で、VGP2021 と VGP2023 SUMMER のゲーミングイヤホン部門で金賞を受けています。VGP2026 では、派生モデルの VR3000 Recable for Gaming が 1 万円未満の部門で金賞でした。(VGP2023 SUMMER)
- 第三者の検証マイベストは、ダミーヘッドマイクを使った計測などで、売れ筋のゲーミングイヤホン 24 商品を比べました。VR3000 for Gaming は検証スコア 4.51 で 3 位です(2026 年 10 月 7 日時点)。定位感は 5 点満点で 4.92 で、比べた中で 1 位でした。(マイベスト)
どんなイヤホンか
耳の穴に入れるカナル型の有線イヤホンで、左右に 6mm のダイナミックドライバー「f-Core DU」を 1 基ずつ使っています。final は、ゲームや VR の音の空間を、作り手の意図どおりに再現することを狙ったと説明しています。重さは 20g、ケーブルは 1.2m で、取り外せません。ケーブルの途中にマイク付きのコントローラーがあり、音量の上下と、再生・一時停止などに使うボタンが付いています(TechPowerUp)。
TechPowerUp は 2024 年 8 月に周波数特性を計測しました(同誌は、使った測定器は人工の耳の穴が浅く、イヤホンの計測には理想的でないと断っています)。兄弟機の VR2000 for Gaming との差は小さく、VR3000 は低音が少し多く、高音へのつながりがなめらかでした。聞いた印象では、音場の広さが一番の特長だとしています。また、VR2000 は音に気づきやすい半面、長く聞くと疲れやすく、VR3000 のほうが幅広く使えるとしています。
AV Watch(2023 年 9 月)も、敵の位置を耳でつかみやすいのは VR3000、音への反応の速さを重視するなら VR2000、と比べています。一方 audioreviews.org(2024 年 12 月)は、低音寄りの音で、音場は奥行きが出るが幅は狭まるとしており、評価は分かれます。
いま買う時の注意
final 公式ストアの価格は 10,800 円で、在庫があります(2026 年 10 月 7 日時点)。発売時の参考価格は 7,980 円でしたが、2024 年 7 月 26 日に 8,980 円、2026 年 9 月 4 日の注文分から 10,800 円に上がりました。終売や、この有線モデルの後継の発表は見当たりません。
同じ系列には派生モデルがあります。ケーブルを付け外しできる「VR3000 Recable for Gaming」(2PIN・0.78mm。ケーブルにマイク付きのコントローラー)と、ケーブルにコンデンサーマイクが付く「VR3000 +Condenser Mic for Gaming」(12,800 円)です。どちらも 2025 年 8 月 29 日に Amazon の final公式ストアで先に発売され、2026 年 3 月 19 日から全国の販売店でも扱われています。Recable は 9 月の改定で通常版と同じ 10,800 円になりました。公式の価格が同じなので、ケーブルが傷んだ時に交換できる Recable を選ぶ手もあります。Amazon では、final公式ストアが Amazon 限定色の Matte Gray も売っています(2026 年 10 月 7 日時点)。
2026 年 10 月 3 日には、ワイヤレスの「VR3000 PRO for Gaming」を、10 月下旬からクラウドファンディングで先行して受け付けると発表されました(展示は試作品)。価格を抑えるなら、同じ形で音への「反応」を重視した VR2000 for Gaming(8,980 円)もあります。
マイクと PC での使い方
マイクはコントローラーの裏側にある小さな穴の形です(TechPowerUp)。マイベストの検証では、とくに女性の声が弱く、声の芯になる 100〜1000Hz の音量が基準や全体の平均を大きく下回りました。男性の声も、芯の通った音とは言えないとしています。マイクの点は 5 点満点で 3.20 です。TechPowerUp も、良いとは言えず、ほかに手段が無い時に使う程度だとしています。ボイスチャットにこだわるなら、マイベストはコンデンサーマイクなどを別に用意することを勧めています。同じ系列なら、コンデンサーマイク付きの +Condenser Mic for Gaming があります。
プラグは 3.5mm の 4 極で(TechPowerUp)、PS5 のコントローラーに挿すだけで使えます(AV Watch、2025 年 11 月)。PC で使う場合について TechPowerUp は、4 極をマイク用とヘッドホン用の 2 本に分ける Y 字のケーブルと、長めの延長ケーブルが要るだろうとしています。ケーブルが 1.2m で、PC ケースの端子まで届かないことがあるためです。
主な仕様
| 形式 | カナル型の有線イヤホン(マイク付き) |
|---|---|
| ドライバー | ダイナミック型「f-Core DU」(6mm) |
| 感度 | 101dB/mW |
| インピーダンス | 18Ω |
| 重さ | 20g |
| ケーブル | OFC、1.2m(取り外し不可) |
| プラグ | 3.5mm ミニプラグ(4 極。TechPowerUp) |
| マイク・操作 | ケーブルのコントローラーにマイク。ボタンは音量の上下と多機能の 3 個(TechPowerUp) |
| 筐体 | ABS |
| 付属品 | イヤーピース TYPE E(5 サイズ)、ロック付きイヤーフック TYPE B、専用ポーチ |
| 型番 | FI-VR3DPLMB |
| 保証 | 購入から 1 年(買った国でだけ有効)。final 公式ストア(final-inc.com)で買う時だけ、ポイントの代わりに 1 年延ばせる(追加料金で、落下・水没なども対象になるプレミアム保証もある) |
| 日本での発売 | 2020 年 11 月 27 日(参考価格 7,980 円) |
| 公式ストアの価格 | 10,800 円(2026 年 10 月 7 日時点。2026 年 9 月 4 日の注文分から。改定前は 8,980 円) |
良い点と気になる点
良い点
- 音の位置や方向が分かりやすい(マイベスト・AV Watch・TechPowerUp)。マイベストの定位感は 5 点満点で 4.92 で、比べた 24 商品の中で 1 位
- 20g と軽く、長く着けても疲れにくい(AV Watch 2023 年 9 月・TechPowerUp)。マイベストの装着の点は 4.62
- 低音と高音のバランスが良く、音楽にも使える(AV Watch 2023 年 9 月・マイベスト)。TechPowerUp は、50Hz より下まで低音がしっかり出るとしている。一方 audioreviews.org は、低音寄りで高域の伸びは控えめとしている
- 鳴らしやすく、携帯ゲーム機や USB-C の変換アダプターでも十分な音量が出る(TechPowerUp)
- 密閉度が高く、遮音性も良い(AV Watch、2023 年 9 月)
- ロック付きのイヤーフックと 5 サイズのイヤーピースが付き、イヤーピースの軸の色で左右とサイズを見分けられる(公式)
気になる点
- マイクの音質は良くない(マイベスト 3.20 点・TechPowerUp)。とくに女性の声が弱い(マイベスト)
- ケーブルを外せず、長さも 1.2m と短め(マイベスト・TechPowerUp・audioreviews.org)。TechPowerUp は、本体よりケーブルが先に傷みそうだとし、PC につなぐと延長が要ることがあるとしている(交換できる Recable 版がある)
- 付属のイヤーフックは外すことを想定しておらず、付け外しを繰り返すとロックの穴が傷みやすい(取扱説明書。よく外すなら別売りの TYPE A を勧めている)。付けたままだと、耳から外す時や片付ける時に少し邪魔(AV Watch、2023 年 9 月)
- 2 度の値上げで、公式ストアでは 10,800 円。ケーブルを外せる Recable と同じ価格で、VR2000(8,980 円)より 1,820 円高い
- 音の傾向には辛めの評価もある。audioreviews.org は、低音の減衰がやや遅く、中域の解像度が下がり、重なった音を聞き分けにくいとしている。音場も、奥行きは出るが幅は狭くなり、高域の伸びが足りずこもった感じが少しあるという(TechPowerUp・マイベストは音場や定位を高く評価しており、評価が分かれる)。TechPowerUp は、一部の女性ボーカルでサ行が刺さる(歯擦音)とも指摘している(VR2000 よりは控えめ)
- ゲーム用としては VR2000 を推す評価もある。AV Watch(2023 年 9 月)は、音への反応の速さを重視するなら VR2000 とし、格闘ゲームでは VR3000 の利点をあまり感じられず、ジャンルを問わないなら安い VR2000 でもよいとしている。TechPowerUp は、対戦シューターで少しでも有利になりたいなら VR2000 としている。audioreviews.org は、ゲーム用としては VR2000 のほうが上だとしている
向いている人
おすすめできる人
- FPS や VR、RPG で、音の方向や空間の広がりを重視する人
- PS5 のコントローラーやスマホに挿して手軽に使いたい人(マイクは、ほかに手段が無い時に使う程度と割り切れる人)
- 軽いイヤホンで、長い時間遊びたい人
- ゲームだけでなく、音楽や動画にも使いたい人
別の機種が合う人
- ボイスチャットの声の質を重視する人(コンデンサーマイク付きの +Condenser Mic for Gaming か、別のマイクが合う)
- 音ゲーや格闘ゲームで、音への反応の速さを重視する人(VR2000 for Gaming が合う)
- ケーブルが傷んでも替えて長く使いたい人(同じ価格の Recable が合う)
- ワイヤレスで使いたい人(VR3000 Wireless for Gaming+ が合う)
- PC で離れた端子までつなぐ人(延長と分配のケーブルが別に要る)
比べる相手
- final VR2000 for Gaming同じ形の有線イヤホンで、音への「反応」を重視した音作り。公式 8,980 円で 1,820 円安い。TechPowerUp は、ゲーム内の位置の分かりやすさは VR2000 が少し上で、長く聞くと疲れやすいとしている。
- Shure AONIC 215(マイク・リモコン付き UNI ケーブル)ケーブルを付け外しできる有線イヤホン。マイベストの検証(24 商品)で 1 位(4.65 点)。装着(4.94)とマイク(3.42)の点は VR3000 より高く、定位感は VR3000 のほうが上(4.92 対 4.83)。Shure 公式の楽天ストアで 17,000 円(どちらも 2026 年 10 月 7 日時点)。Shure は、PC やゲーム機ではマイクが正常に動かない場合があるとしている。
- final VR3000 Wireless for Gaming+VR3000 for Gaming の音をもとにしたワイヤレス版(final の説明)。付属の USB-C トランシーバーで遅延 20ms 以下、ノイズキャンセリング付き。15,800 円、2025 年 11 月 28 日発売。
final 公式ストア: VR3000 for Gaming
final 取扱説明書(PDF)
final 延長保証・プレミアム保証
final 発表資料(2026 年 3 月の一般販売・16 万台超)
final 発表資料(2025 年 8 月のリケーブル版)
final 発表資料(VR3000 Wireless for Gaming+)
final 発表資料(VR3000 PRO for Gaming)
final 価格改定(2024 年 7 月)
final 価格改定(2026 年 9 月)
final 価格改定の対象一覧(PDF)
final VR シリーズ
final 公式ストア: VR2000 for Gaming
final 公式ストア: VR3000 Wireless for Gaming+
GAME Watch: 発売の記事(2020 年 11 月)
VGP2021: 受賞結果
VGP2023 SUMMER: 受賞結果
VGP2026: 受賞結果
マイベスト: 検証レビュー
マイベスト: ゲーミングイヤホンのランキング
TechPowerUp: Quick Look(2024 年 8 月)
AV Watch: VR3000 と VR2000 の聴き比べ(2023 年 9 月)
AV Watch: VR3000 と VR3000 EX(2025 年 11 月)
audioreviews.org: レビュー(2024 年 12 月)
Shure 日本: AONIC 215
Shure 公式ストア(楽天市場): AONIC 215
Amazon.co.jp: 商品ページ(出品者と型番の表示)
Amazon.co.jp: Matte Gray(Amazon 限定色)
この記事は、メーカーの仕様と、第三者の計測やレビューをもとにまとめています(編集部による実機の検証はしていません)。数字は出典の時点の物です。Amazon へのリンクは広告(Amazon アソシエイト)です。メーカーからの依頼や提供は受けていません。