β公開中
周辺機器レビューヘッドセット2game.info 編集部

HyperX Cloud III 評価まとめ 付け心地の評価が高い Cloud II の後継

HyperX の有線ヘッドセット「Cloud III」は、プロ選手に長く使われてきた Cloud II の後継です。発売から 3 年以上たった今も Tom's Hardware と RTINGS のおすすめに入り、付け心地と作りが高く評価されています。前作と比べた評価、PC でのつなぎ方の注意、無線版との選び分けもまとめました。

HyperX Cloud III
HyperX Cloud IIIAmazon で見る(PR)メーカーの製品ページ日本HP の直販と、正規代理店のプリンストンなどで売られている国内正規品は 2 年保証です(日本HP・プリンストン)。型番 727A8AA は海外で売られているブラックと同じなので、Amazon では商品名に「日本正規代理店品」とある物を選んでください。

厳選した理由(実績)

  • プロの使用率プロ選手 2,431 人のうち 69 人(2.84%)が使い、6 位です(2026 年 10 月 7 日時点)。無線版の Cloud III Wireless は 52 人(2.14%)で 7 位、前作の Cloud II は今も 276 人(11.35%)で 3 位です。色違いが別の項目になっている物もあり、足すと Cloud III は 80 人(「Cloud III Black」11 人)、Cloud III Wireless は 69 人(「Cloud III Wireless Black」17 人)です。(ProSettings)
  • 第三者の評価(Tom's Hardware)Tom's Hardware の「Best Gaming Headsets 2026」で、低価格の部門(Best Budget Gaming Headset)に選ばれています(2026 年 10 月 6 日更新)。同誌のレビューは 5 点満点の 4 点(2023 年 5 月)で、筆者がこれまで着けた中でも指折りの付け心地だとしています。(Tom's Hardware)
  • 第三者の評価(RTINGS)RTINGS は、有線でゲームに使う用途で「良い」と評価しています(2023 年 9 月公開のレビューで、測り方は今より古い版)。付け心地、USB でも 3.5mm でも遅延が小さい点、マイクの出来を長所に挙げています。おすすめの一覧では、HyperX の中価格帯の部門(Best Mid-Range HyperX Headset。2026 年 7 月更新)と、低価格のゲーミングヘッドセットの作りの丈夫さの部門(Most Durable Budget Gaming Headset。2026 年 8 月更新)に選んでいます。(RTINGS)
  • 発売からの年数日本では 2023 年 6 月に発売され、3 年以上になります。2025 年にはホワイト/ピンク(5 月)とホワイト(9 月)が加わりました。2026 年 10 月 7 日時点でも日本HP の直販で 3 色とも買え、終売や後継の発表は見当たりません。(日本HP)

どんなヘッドセットか

耳を覆う密閉型で、日本HP は Cloud II のリファインモデルと位置づけています。ドライバーは 53mm で、耳の形に合わせて傾けて付けてあります。重さは 308g(マイク込みで 320g)。フレームはアルミ製、イヤークッションは低反発素材をレザーレットで包んだ物です。

マイクは 10mm で取り外せます。ノイズキャンセリングと金属メッシュのポップフィルターが付き、ミュート中はマイクの LED が光ります。音量は右のイヤーカップのホイール、ミュートは左のボタンで操作します。

接続は 3.5mm のプラグと、付属の USB ドングル(USB-C。USB-A への変換アダプター付き)の 2 通りです。日本HP は PC・PS5・PS4・Xbox Series X|S・Xbox One・Nintendo Switch・Mac・スマートフォンで動作を確かめたとしています。

いま買う時の注意

2026 年 10 月 7 日時点で、日本HP の直販ではブラック・ブラックレッド・ホワイト/ピンクの 3 色とも 12,980 円で、最短 10 月 10 日のお届けです。終売や後継の発表は見当たりません。ホワイト/ピンクは 2025 年 5 月に加わった色です(日本HP)。日本HP の直販に無いホワイト(型番 BS7C1AA)は、2025 年 9 月 25 日から正規代理店のプリンストンや量販店で売られています(プリンストン・価格.com)。

HP は 2026 年 8 月 20 日の米国での発表で、Cloud III(有線)に新しい色の組み合わせを出すとしました。米国の HyperX のストアには、ブラック/ブルー・ブラック/ラベンダー・ホワイト/ブルーが並んでいます(10 月 7 日時点)。日本向けの発表は見当たりません。

無線版の Cloud III Wireless(日本では 2023 年 9 月 11 日発売)は、日本HP の直販で 2 色とも完売しています(23,080 円、10 月 7 日時点)。RTINGS は HyperX のおすすめで、一番のおすすめ(Best HyperX Headset)をこの Wireless にしたまま、2026 年 7 月の更新で、後継の Cloud III S Wireless に置き換わって店で見つけにくくなった、と書き足しました。Wireless は 2.4GHz の無線だけで、日本HP の動作確認済みの機器に Xbox は入っていません(RTINGS も Xbox には使えないとしています)。

無線にするなら、後継の Cloud III S Wireless(2025 年 6 月発売、日本HP の直販で 22,980 円)が候補です。2.4GHz に加えて Bluetooth でもつながり、電池は 2.4GHz で最大約 120 時間、Bluetooth で最大約 200 時間です(日本HP)。Tom's Hardware は、無線のゲーミングヘッドセットのおすすめで、付け心地の部門(Most Comfortable Wireless Gaming Headset)に選んでいます(2026 年 10 月 6 日更新)。ただし有線ではつなげず(Tom's Hardware)、日本HP の対応機器に Xbox は入っていません。RTINGS はまだ計測していません(2026 年 7 月時点)。

PC でつなぐ時

イコライザーやプリセット、DTS Headphone:X は、付属の USB ドングルで PC につなぎ、HyperX のソフト「NGENUITY」で使います(RTINGS)。3.5mm でつなぐと、ソフトでの変更は効きません(RTINGS)。Xbox には 3.5mm でしかつなげません(RTINGS・Tom's Hardware)。

NGENUITY は Windows 用だけです。今は、HyperX の公式サイトから入れる新しい NGENUITY(Windows 11 以降)と、旧版の NGENUITY Legacy(Windows 10 以降。公式サイトと Microsoft Store にある)の 2 つがあり、Cloud III はどちらにも対応しています。旧版は 2025 年 8 月より後、サポートと保守が限られます(HyperX・HP、2026 年 10 月 7 日時点)。

3.5mm のプラグは 4 極(CTIA 規格)で、同梱品に分岐ケーブルは入っていません(日本HP)。マイクとヘッドホンの端子が分かれた PC では、USB ドングルでつなぐのが手軽です。

発売直後のレビューでは、NGENUITY がヘッドセットを認識しないことがあった、という報告があります(Tom's Hardware・PC Gamer、2023 年)。Tom's Hardware では、認識した後もイコライザーや DTS の切り替えで音が変わらず、複数の PC で試しても同じだったそうです(2023 年 5 月。発売前の不具合かもしれない、とも書いています)。DTS Headphone:X は、効果が弱く分かりにくいという評価です(Tom's Hardware・PC Gamer)。

音とマイクの評価

低音の評価は出典で分かれます。Tom's Hardware と PC Gamer は低音が良いとし、RTINGS は低音が全体に少なめだとしています。RTINGS は、頭の上での位置で音が変わりやすく、眼鏡や厚い髪で密閉が崩れると低音が減るため、毎回同じ音にするには着け方を合わせる必要がある、とも指摘しています。音の広がり(音場)が狭い点は、RTINGS と Tom's Hardware が挙げています。また RTINGS は、何も鳴っていない時のサーという雑音(ノイズフロア)が目立ち、音量を上げると強まること、音量ホイールを回すとザザッという雑音が出ることも挙げています。

前作との比較では、RTINGS は Cloud II のほうが良いとしています。既定の音で低音が多い、USB の遅延がやや小さい、マイクが周りの雑音をよく抑える、ポーチが付く、の 4 点が理由です。Cloud III が勝るのは、ソフトでイコライザーやプリセットを使え、マイクの音量を調整でき、マイクモニターを使える点です。

マイクは、RTINGS が「とても良い」と評価し、前作より声が自然で聞き取りやすいとしています(RTINGS の HyperX のおすすめ)。ただし同じ RTINGS の Cloud II との比較では、周りの雑音を抑える力は Cloud II のほうが上です。Tom's Hardware の評価は「まあまあ(fine)」で、声の厚みは十分だが、放送向けの質ではない、としています。Tom's Hardware と PC Gamer は録音の音量が小さめだと指摘し、Tom's Hardware はサ行の音(歯擦音)が入りやすいことと、ミュートのボタンを押した時の音が大きいことも挙げています。

主な仕様

形オーバーイヤー・密閉型
ドライバー53mm ダイナミック(耳に合わせて傾けた配置)
周波数特性・インピーダンス10Hz〜21kHz・64Ω
重さ308g(マイク込み 320g)
マイク10mm エレクトレットコンデンサー(取り外し可・ノイズキャンセリング・ミュートの LED)
接続3.5mm ステレオミニプラグ(4 極 CTIA。ケーブル約 1.2m)、USB ドングル(USB 2.0・USB-C。ケーブル約 1.3m。USB-A 変換アダプター付き)
USB 接続時の音声16bit・24bit、44.1kHz・48kHz・96kHz
バーチャルサラウンドDTS Headphone:X(Windows の PC に USB でつなぎ、NGENUITY で使う時)
ソフトHyperX NGENUITY(Windows 用。新しい版は Windows 11 以降で HyperX の公式サイトから。旧版の Legacy は Windows 10 以降で、Microsoft Store にもある)
動作確認済みの機器PC、PS5、PS4、Xbox Series X|S、Xbox One、Nintendo Switch、Mac、モバイル(Xbox は 3.5mm 接続)
保証2 年(日本HP・プリンストン)
日本での発売2023 年 6 月 12 日(GAME Watch。エルミタージュ秋葉原は 6 月 14 日と報道)。発売時の直販価格 12,980 円
色ブラック・ブラックレッド・ホワイト/ピンク(日本HP の直販)、ホワイト(型番 BS7C1AA。2025 年 9 月 25 日発売、プリンストンなどで販売)
日本HP 直販の価格12,980 円(ブラック・ブラックレッド・ホワイト/ピンク)。2026 年 10 月 7 日時点で 3 色とも最短 10 月 10 日お届け

良い点と気になる点

良い点

  • 付け心地が良い(RTINGS・Tom's Hardware・PC Gamer)。Tom's Hardware の筆者は、これまで着けた中でも指折りの付け心地としている
  • 作りがしっかりしている(RTINGS・Tom's Hardware・ProSettings)。RTINGS は低価格のおすすめで、作りの丈夫さの部門に選んでいる
  • USB でも 3.5mm でも遅延が小さい(RTINGS)
  • マイクの評価が高い(RTINGS)。Tom's Hardware は「まあまあ」としていて、評価は分かれる。録音の音量は気になる点を参照
  • 3.5mm と USB の 2 通りでつながり、PC と多くのゲーム機で使える(日本HP・Tom's Hardware・PC Gamer)
  • ソフトに頼らず、挿すだけで使える(ProSettings)

気になる点

  • 周りの音をあまり遮らず、音漏れもする。合皮のイヤーパッドとヘッドバンドは熱がこもり、暑い部屋では少しべたつく(RTINGS)
  • 低音が少なめで、音場が狭い(RTINGS。音場は Tom's Hardware も)。眼鏡や厚い髪で密閉が崩れると低音が減る(RTINGS)。低音は Tom's Hardware・PC Gamer が良いとしていて、評価が分かれる
  • 何も鳴っていない時のサーという雑音(ノイズフロア)が目立ち、音量を上げると強まる。音量ホイールを回すとザザッという雑音も出る(RTINGS)
  • マイクの録音の音量が小さめ(Tom's Hardware・PC Gamer)。歯擦音が入りやすく、ミュートのボタンの音が大きい(Tom's Hardware)
  • DTS Headphone:X の効果が弱い(Tom's Hardware・PC Gamer)。発売直後は NGENUITY がヘッドセットを認識しないことがあり、Tom's Hardware ではイコライザーなどの設定が効かなかった(2023 年)。NGENUITY は Windows 用だけ(HyperX)
  • RTINGS は前作 Cloud II との比較で、Cloud II のほうが良いとしている(既定の音の低音が多い、USB の遅延がやや小さい、マイクが周りの雑音をよく抑える、ポーチが付く)。PC Gamer も、発売時の米国の価格(99 ドル)なら同じ HyperX の Cloud Alpha などもっと良い物があるとして、薦めにくいとしている

向いている人

おすすめできる人

  • 長い時間着けたまま遊ぶ人(暑い部屋での蒸れは気になる点を参照)
  • PC とゲーム機で、1 台のヘッドセットを有線で使い回したい人
  • ソフトの設定をあまりせず、挿すだけで使いたい人
  • 1 万円台前半で、作りのしっかりした物が欲しい人

別の機種が合う人

  • 無線で使いたい人(後継の Cloud III S Wireless がある。Tom's Hardware が付け心地の部門で選んでいる。Xbox は対象外)
  • 周りの音を遮りたい人(遮音が弱い。家で使う ANC 付きなら Razer BlackShark V3 Pro。ただし RTINGS はその ANC を「まずまず」とし、通勤・旅行の常用には勧めていない)
  • 外に持ち出す人(かさばり、ケースやポーチも付かない。RTINGS)
  • 低音を強めに鳴らしたい人、Mac やゲーム機だけで音を調整したい人(RTINGS の計測では低音が全体に少なめで、前作 Cloud II のほうが多いとしている。Tom's Hardware・PC Gamer は低音を高く評価していて、評価は分かれる。イコライザーの設定には Windows の PC と NGENUITY が要り、3.5mm では効かない)
  • 予算を 1 万円以下にしたい人(Razer BlackShark V2 X がある)

比べる相手

  • Razer BlackShark V3 Proプロの使用率 1 位(2,431 人中 408 人、16.78%。10 月 7 日時点)。2.4GHz・Bluetooth・USB-C・3.5mm でつながり、ANC 付き。Razer 公式ストアで 40,780 円から。Tom's Hardware は、音とマイクは前の V2 Pro(2023)のほうが少し良いとしている。
  • Razer BlackShark V2 Proプロの使用率 2 位(322 人、13.25%)。Tom's Hardware の総合のおすすめ(Best for Most)。2.4GHz と Bluetooth の無線専用で 320g、電池は最大 70 時間。Razer 公式ストアの通常価格 29,880 円(10 月 7 日はセールで 22,400 円)。
  • Razer BlackShark V2 X3.5mm 接続だけの有線で 240g。Razer 公式ストアで 7,599 円と安い。Tom's Hardware は、見た目の高級感は Cloud III のほうが上としている。

この記事は、メーカーの仕様と、第三者の計測やレビューをもとにまとめています(編集部による実機の検証はしていません)。数字は出典の時点の物です。Amazon へのリンクは広告(Amazon アソシエイト)です。メーカーからの依頼や提供は受けていません。